1st Album
「日々のこと」
セルフライナーノーツ
1 - ill
厳密には、3年前に30枚限定で配布したデモ音源があったが、初めて正式に出すCDの1曲目は何にするか迷った。これから全てが始まる、記念すべき一曲目、だ。
これに関しては相当長い間悩んだ。
最初は「街」をアルバムタイトルにして1曲目もソレにする予定だったが、ライブをやる内に心境の変化もあり結局この曲順になった。
illは、今回初お披露目となった新曲。(2015年5月現在ライブでも演奏していない)
でも、実は約2年前からあった曲。
若干の脚色はあるが、基本的には当時とてもお世話になった とある人 について歌った曲。
タイトルのillは、その時感じた病的な感情と、それでも間違いなくそこに居るのだということを掛けた、ようはダジャレ。
良い思い出を音楽に閉じ込めるのは初めてだったが、曲も歌詞も驚くほどスッと書けたのをよく覚えている。
Gt.Ba.Dr.ワタナベタカシ
2 - 日々のこと
家庭の事情で実家を出る事になり、一人暮らしが始まってからすぐに完成した曲。
20数年間住んだ実家には捨てられない思い出がありすぎた為、物を置くスペースを確保する為に一人で住むには勿体無い9.6.6畳の2DKに暮らす事にした。(のちに後悔)
一人は気楽。誰に気を遣わなくても良い。のんべんだらり。
…ってな生活をしていると、たまにこういう気分になります。
それも、どうしようもなく。
皆さんも、お気をつけ下さい。
Gt.伊藤龍一郎(アマアシ)
Ba.Dr.ワタナベタカシ
3 - fts
学がないので英語は弱い。大体はGoogle翻訳に頼ってしまう。
文法的にfftsの方が良さそうだが、エフティーエスの方が呼びやすいし、それでも良いような気がした。(多分、駄目。)
この年になって、友達が「親」になったという噂もチラホラ聞くようになった。
あいにく安定とは真反対の生活をしているし、親になる覚悟なんてもってのほか。可能性をゴミ箱に捨てるだけの駄目駄目な生活だが、せめて、まだこの世に生まれていない、生まれることすらないかも知れない、
この世で一番愛する息子に宛てて曲を書く事くらいは、大目に見て欲しい。
まぁ、父さんはまだ若いからお前のことよく知らないけどさ。
Gt.伊藤龍一郎(アマアシ)
Ba.ドラ内山(ヘンレの罠、ビーチ・バージョン)
Dr.ワタナベタカシ
4 - カエル
お酒が嫌いだ。
酔っ払いも嫌だし、酔っ払うのも嫌だ。
顔が赤くなる。
アセトアルデヒド(?)だ。
酒が飲めるゾー!
乾杯ラガー!
色々あるが敢えて言わせて貰う。
コーラ、お願いします。
Gt.伊藤龍一郎(アマアシ)
Ba.ドラ内山(ヘンレの罠、ビーチ・バージョン)
Dr.ワタナベタカシ
5 - ゆったりと
今回の収録曲の中では最古。
ワタナベタカシとしての活動を始めるキッカケとなった曲。
この曲が出来たのは20歳ぐらいの頃だろうか。
それまでも、ニンテンドーDSの楽譜を書く機能を持つゲームを使って耳コピ(耳で音程やリズムをコピーする作業)なんかを嗜みつつ、才能あるんじゃね〜とか調子に乗ってはいたが、
ふと自分の曲を作ろうと思い立ち1番までの音源を作り、初めて自分の録音した歌を他人に聴かせた。
今聴くと散々なデモだがそれが思いのほか好評で、フルバージョンにリメイクして3曲入りのファーストデモに収録。
実は今回で通算4度目の再レコーディング。
それでもまだ納得いかない部分もあり、今なお計り知れない曲の良さに正直翻弄されている。
いつかワタナベタカシのベストアルバムが出る時には、5度目にして、今度こそ最後の、再レコーディングをする予定。
それはさておき、この曲は、当時の自分にしてはいっぱいいっぱいな自戒ソング。
あとは好きに捉えて貰えたら嬉しい。
Gt.伊藤龍一郎(アマアシ)
Ba.おかもとえみ
Dr.ワタナベタカシ
6 - 何もないな
これもゆったりとと同じく、ワタナベタカシの中では古い曲で、デモ・ファーストから。
ちなみにデモ・ファースト収録の3曲は全曲再レコーディングで収録されている。
盛大な負け惜しみの曲。
歌詞にも曲にもリズムにもワタナベらしさが存分に出ていて、我ながら、いたくお気に入り。
とてつもなく薄っぺらい歌詞ですが、口ずさめばその理由が少し分かると思います。
Gt.伊藤龍一郎(アマアシ)
Ba.おかもとえみ
Dr.ワタナベタカシ
7 - ぼくはなく
上2曲と同じく、デモ・ファーストから。
よく色んなアーティストが語る
「この曲はシングルなんですけど、アルバムに入るとまるで別の曲のような聴こえ方で〜〜」みたいなやつ、自分には理解しがたいものだったが、今ならなんとなく分かるような気がする。
曲順は悩んだが、やっぱりコレだと思った。
ダントツ古い曲が3曲纏まっているが、新しい曲達の中に何の違和感もなく、不思議なほど自然に溶け込んでくれたと思う。
基本的には偏屈とか天邪鬼とかそういう類のネクラな思考で日々を暮らしているが、たまに自分でも信じられないほど素直な気持ちになる時がある。
そんな時に書いた曲。
Gt.伊藤龍一郎(アマアシ)
Ba.おかもとえみ
Dr.ワタナベタカシ
8 - RC
ライブではお馴染みだが、今回のアルバムの中では一番新しい曲。
RCは歌詞にもある通り、ラーメンとカレーのこと。
その2単語で分かる人には分かるはず。自分が尊敬してやまないアーティストに向けた極めてニッチなラブソング。こればかりは、誰かに向けたものじゃなく、その人だけに向けて書いた。
メロディやアレンジも、自分の思うその人らしさを存分に出した。
歌う時はカラオケ気分。
この時だけは、なりきっちゃって。
本人が聴いたら「フンッ」と鼻で笑われそうなモンだが、きっとそういう人だから、それでも良い。
だから、好きなのだ。
Gt.Ba.Dr.ワタナベタカシ
9 - 街
当初は「離れられないよ」で終わる30秒くらいのメチャクチャに短い曲だった。
が、あまりにも短すぎて「フルバージョンまだ?」と訊かれるので、ワタナベタカシとしての活動が本格化し始めたタイミングで、「僕はいつまで〜」を付け足した。
なので歌詞の前半は2012年の自分の独り言、後半はそれを改めて読んだ2014年の自分からのアンサー、と言ったところだろうか。
月並みな言葉だが、大切な出会いや別れもそれなりにあった。2年かけて、ほんの少しだけ成長した自分の覚悟の歌。
今回アルバムの最後にこの曲を持ってきたのは、改めて言うのははばかられるが、決意表明のつもりだったりする、なんちゃって。
Gt.伊藤龍一郎(アマアシ)
Ba.ドラ内山(ヘンレの罠、ビーチ・バージョン)
Dr.ワタナベタカシ
written by ワタナベタカシ